ベイリーハウス博物館

マウイのハワイ文化博物館

ワイルクの街をドライブしていてベイリーハウス博物館の前を通りかかったとき、
ふと看板が新しくなっているのに気づいた。
もしかしたら内部も変わっているのかもしれないと思い、車を停めて中に入ってみた。

内部は特に変わったところはなさそう。なぜか看板のモチーフだけ新しくしたみたいだ
(私が気づいたのが今というだけで新しくもないのかもしれない)。

せっかく立ち寄ったので、入場料を払って展示を見てみることに。

レジのあたりでひまそうにしていた地元男性らしきスタッフからひとり、案内をお願いして館内に入る。
案内はボランティアなのか、特にツアー料金を取られたりはしなかった。

ちなみにここはミュージシャンでクムフラのケアリ・レイシェルが、若い頃に働いていたことでも有名だ。
今はクムフラ、シッシー・レイク・ファームがディレクターを務めている。

ここは19世紀にマウイにやってきた宣教師のエドワード&キャロライン・ベイリー夫妻の
邸宅だった建物を利用した博物館だ。1Fにはベイリー氏のマウイでの活動や
当時の生活についての資料などが展示されている。教育者でもあり女子の教育に力を注いでいたベイリー氏の
活動がわかる資料がとりわけ多いようだ。また絵が趣味だった彼が描いた風景画がたくさん飾られており、
今よりさらにワイルドなマウイの情景が興味深い。

2Fには古代から近代までのハワイの人々の生活ぶりを再現した家具や遺物などが陳列されている。

奥に立っているのが豚の神様「カマプアア」の木像。結構めずらしいらしいので必見。

真ん中の黒いのが鳥のオーオーのはく製。昔から装飾品に使われたり、歌に歌われたりしている
ハワイ文化に重要な鳥だが、既に絶滅。はく製ちょっとこわい。。

ホクレアの資料が結構あり、庭には大きな古代カヌーの再現されたものが置かれているので
ホクレア好きにはたまらないのではないかと思う。

庭の小屋のなかにカヌーある。もっと近づいて撮ればよかった。ちなみに小屋の右側の扉はトイレの入り口。

1時間もかからずあっという間に見て回れるくらいのこぢんまりした博物館だが、
ハワイの歴史がギュッとコンパクトにまとまっていて、なんというか、ほどよい規模。
オールドハワイの雰囲気漂う建物や庭もいい。

ティーリーフやラウアエなどのハワイらしい植物がある庭も見ておきたい。

休憩用ベンチもあるのでのんびり休んでいってもいいかも。

マウイのハワイ文化継承者たちの拠点

この日は私たちのほかに誰もお客さんがいなかった。ガイドは英語のみだけど、のんびり案内してくれるので、
たいして英語が話せなくても大丈夫という感じ。しかもゆるい感じに案内してもらっていたらおじさんは途中でいなくなってしまい、
途中からは自分たちで適当に見て回った。でもおじさんはとてもやさしくて、フラに興味があると話したら、
じゃあぜひディレクターのシッシーに会って行きなよーと紹介してくれた。

シッシーさんもとてもフレンドリーでいい方だった。本当は偉いクムフラなのだが
そんなことは感じさせずにきさくに話してくれる。「弟の店がすぐ近くなのよー」と言われ、
ああそうだハワイアン雑貨の店「ネイティブ・インテリジェンス」のオーナーが、
弟のクムフラ、カポノアイ・モリタウさんだったと思いだす。どうやら、二人が日本で教えるフラの生徒たちがマウイに来ると、
ベイリーハウス→ネイティブ・インテリジェンスがお決まりのコースのよう。
なかなかいい連携なのではないでしょうか。

建物からイアオ渓谷の山々が見える静かな場所にある小さな博物館。
そしてハワイアン文化を守り、継承するさまざまな活動の中心になっている
マウイローカルにとって大切な場所でもある。

誰もいなくてもったいないなあ・・。
オアフにはないこの雰囲気をぜひ味わってほしい。

ベイリーハウス博物館  Bailey House Museum
2375-A Main St.
10:00~16:00
休み:日曜・おもな祝祭日
入場料:$7、60歳以上$5、7~12歳$2、6歳以下無料
www.mauimuseum.org