オロワルのペトログリフ

「7つの海を楽しもう!世界さまぁ~リゾート」でマウイ島特集をしていた。
前回の小木さん編に続く第二弾だ。
小木さんがあまりにマニアックなパワスポばかりだったので、今回は初心者向けにしたらしい。
それは正しい。
マウイへ行く日本人はマニアックな超リピーターか、ド初心者のどっちかしかいない。極端なのだ。
どちらも楽しめるのがマウイ島のよいところだが、ガイドブックなどを作る側としては
ターゲットをどちらにあわせるかいつも悩ましい。テレビもそうなのだろう。

その前回の小木さんの案内は、私にとって突っ込みどころ満載であった。
通好みというより、なぜここ?という場所が多かったからだ。
さらにそれ以前に「なぜ小木がそんなにハワイ通なんだろう・・?」
ということのほうが気になる。。。
そういえば小木さんの奥さんは昔、ペティ・ブーカというハワイアン(?)デュオの歌手だったはずだ。
日系ハワイ人という設定で変なビキニ着て「ハーイ、ワタシタチ、ニッケイジンネ」
などと語るペティ・ブーカの2人の姿が、私の持っている古いウクレレ本に載っている。
あまり世間に知られていないようだが、これは黒歴史なんだろうか?
逗子マリーナのイベントでCDをせっせと手売りしている彼女たちを見たことがあるような記憶も。
ま、そんなことで、きっと小木さんのハワイ通は奥さんの影響なのだろう。

小木さんが案内していたオロワルのペトログリフがある場所に、
先日たまたま行ったのでちょっとご紹介しておく。

オロワルは人気観光地ラハイナの近くにあるエリアで、
ラハイナから中央マウイのマアラエアへ向かう途中にある。
ホテルや観光スポットなど目立つものはなく、草木が生い茂っている。
パイで有名なカフェのレオダズや、グロサリーストアなどがぽつんぽつんとあるだけだ。

オロワルは小木さんのいうようにパワスポなのか?
いい意味のパワスポかどうかは私にはわからない。
緑がうっそうとしてうす暗いエリアもあるし、一帯はどことなくさみしい感じがする。
異常に静かなせいかレオダズをあたりを通るとき私はいつもものすごく眠くなってしまい、
あまりに眠いので車を停めて仮眠したことさえある。

調べてみると、ハワイ諸島に西欧の人々が上陸し始めた頃、ここで大虐殺事件があったという。
古代ハワイアンが暮らす村もあったようではあるが、どうもなんとなく明るい雰囲気はしない。
でも感じ方は個人によって違うと思うので、
ここにパワーをもらうかどうかは自己責任で行なってください。
私は遺跡のペトログリフが見たかったので行ったけど。

ということでペトログリフ。

ラハイナのバイパスの途中、ちょっと脇道に入ってすぐのところにある。
車で目の前まで行けるしすごくアクセスしやすい。
この看板のあるところから2、3分もかからない。

で、このような崖がある。目印は案内板。

崖の下から壁面をよく目を凝らして見てみよう。
約70個もの人物や動物、カヌーなどがあちこちに描かれている。
残念なことに傍らにそっくりな落書きも描かれていて、
どれが本物かがわかりにくくなっているので、案内版にかかれている絵を参考に探すといい。
環境を破壊しないように、くれぐれも崖に上ったりせず、下から眺めるだけにしよう。
肉眼でもある程度見えるが、双眼鏡を持っていくとよりいいかもしれない。

文字を持たなかったといわれる古代ハワイアン。
ということはペトログリフは象形文字ではないのだろうか。。
実はこれらは、いつ頃何の目的で描かれたものなのかよくわかっていないのだ。
(これまでハワイのペトログリフはあまり研究が進んでいなかったらしい)

これらの絵とよく似た模様は、よく伝統工芸やフラの衣装などに使われている。
模様は個々に異なる意味を持つとクムフラ(フラのマスター)たちは言う。
だとしたらこれらのペトログリフにも
やはりそれぞれに何か意味があると考えるのが当然だろう。
失われた言葉が解明される日もそう遠くないかもしれない。