ハナへの道 ①

マウイ島のハナは不思議な場所だ。

島の東側の端っこにある小さな町、ハナ。そこへ行くにはカーブの続く細い山道が一本あるだけで、まるで来る人を拒んでいるかのよう。手つかずの自然が残るこの場所は、マウイ最後の秘境とまで呼ばれている。

とはいえハナが不思議だというのは、それだけの理由ではない。

その魅力がよそ者にはわかりにくいからだ。「天国のハナ」という別名があるのだから、さぞかしきれいだろうと思って行ってみると、確かに緑が濃くて静かな土地なのだがどこかさみしい。リゾート地のようにきれいなビーチがバーッと広がっているものと思い込み、実際に行ってちょっとがっかりする人も多いようだ。

「天国の・・」と呼ばれているのは、古代から聖地とされていること、歴史的な背景があることが一番の理由らしい。

昔からハワイの王族はハナを聖地とし、頻繁に訪れていたという。ふと思ったのだが、ハナは日本でいうならば吉野や熊野のような場所なのかもしれない。後醍醐天皇が美しい自然以外に何もない不便な吉野を頻繁に訪れていたことと、どこか似ているような気がするのだ。

またかなりの人数のハワイアンが居住して栄えていた時代もあり、ハナの歴史は時代によってさまざまな顔をもっている。

ハナとその周辺の東マウイの魅力を知るには、事前の下調べが必要だ。実は私もあまり詳しく調べて行かなかったために歴史的スポットをいくつかスルーしてしまい、後から知って結構がっかりした。また、やはりよく調べずにいった知人夫婦は、魅力がよくわからず期待外れだったと言っていた。せっかくハナ方面へ行くのであれば、ぜひ興味のあるところはよく調べておきたい。

見どころはざっくり分けるとこの4種類になるだろう。

  • ハワイ王朝時代の歴史スポット
  • 伝説や歌の舞台
  • プランテーション時代の名残り
  • 大自然の名所

 

これらは重複していることも多い。

例えばハナの少し先にある「セブンプール」と呼ばれる滝の名所は、大自然の景観が楽しめる場所であると同時に古代ハワイ人が禊をしたという歴史スポットでもある。

また、このエリアには有名なハワイアンソングの舞台となっている場所がたくさんあるので、フラダンサーはぜひ一度は訪れておくといいと思う。

次回からは私が訪れたたハナと東マウイの一周レポートで、観光名所をドライブルートに沿ってご紹介!

これからマウイに行く人はぜひ参考にしてほしい。

→ハナへの旅②