「ワイキキにうまいものなし」が数年前までの常識だった。
最近はだいぶ事情が変わってきた気がするが
おいしい店は高いところが多いし
ワイキキでコスパがよくておいしい店は?
と聞かれたらやっぱり「うーん」と考えてしまう。
ところが先日、その疑問に答えが見つかった。
クラフトビールの取材のために
ホノルルでいくつかビール・バーを回ったのだが、
どの店も料理がリーズナブルでおいしかったのだ
(B級グルメ的ではあるけれど)。
ビール・バーにはずれなし!
これからはワイキキでおいしい店選びに困ったら
ビール・バーを探すのが正解かもしれない。
特に私が気に入ったのは
ワイキキのアラモアナ寄りの外れにある
「ワイキキ・ブリューイング・カンパニー」だ。
店はチーズバーガー・パラダイスの裏にある。
大きなサラトガ通りに面した路面店なのに
「え、こんなところに店があったの?」というくらい目立たない。
客はローカルが多そうだが
オープンエアでカジュアルな入りやすい雰囲気だ。
カウンターの後ろには大きなビールのタンクがデン、デンと並び
小さいながらもちゃんとしたビール・バーだとわかる。
店に入ると、常連さんとおしゃべりしていた
店員のお兄さんがすぐに気がついて
「ハーイ」と笑顔で席に案内してくれる。
見た目はレイドバックな感じのお兄さんなのに、
「おすすめは?」の質問にもたくさん答えてくれて
とっても親切&フレンドリーだ。
まずはビールをオーダー。
種類が多くて迷うので2~3ドルの
小さなテイスティンググラス(サンプラー)で試してみる。
さまざまな味を楽しめるように店員さんにお願いすると、
アロハ・スピリットやアラモアナ・アンバーなど、
バランスよくチョイスしてくれた。
ハワイらしい名前のビールたちは、
どれも暑い土地に合うようなさっぱりした軽やかな味。
特にフルーティーでほどよいコクのあるアンバーが気に入った。
どれも苦みはあまりきつくなく、飲みやすい。
店員さんおすすめのドランク・チキン・ウィングスがやってくる。
ピリ辛味の鳥の手羽先で、これがとにかくおいしい!
ほどよい辛さにビールが進んでしまう。
もうひとつのおすすめ料理はスイカサラダ。
スイカとモツァレラチーズとルッコラだけの
シンプルな組み合わせなのに絶品だ。
このさっぱりした味わいは
ハワイで貴重かもしれない。
ワイキキのとろんとした夕暮れの空を見上げながら
シャクシャクとスイカを食べ、
冷たいビールをぐいっとひと口。
ああ、なんか幸せ。
そんな時間の過ごせる店です。
ワイキキ・ブリューイング・カンパニー
1945 Kalakaua Ave, Honolulu
11:00~23:00(金・土曜~24:00)
www.waikikibrewing.com